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こんにちは。野良プロレスコラムニストのアツコアツオです。
金曜日は闘いのワンダーランド!
毎週金曜日にお届けする『NJPW今日は何の日』のコーナーです。
新日本プロレスワールドのアーカイブにある過去の試合から、アツコアツオが独断と偏見で選んだ1試合を紹介します!
新日本プロレスワールドとは?
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アントニオ猪木名勝負セレクション
新日本プロレスワールドのリニューアルで過去の動画の多くが視聴できなくなってしまってから数か月…。
かなり多くの過去動画が復活してきてはいるのですが、せっかくなのでアントニオ猪木名勝負セレクションを続けていくことにしましょう!
(2024年12月6日現在、アントニオ猪木に関する試合動画は【141試合】存在します)※少しづつ増えてます!
私は現在進行形の新日本プロレスファンではあるのですが、ここにきてUWFや力道山に関する動画・書物を読み漁っております。そうすると、やはりアントニオ猪木というプロレス界における特異な存在を見逃せなくなってくるし、猪木が残した試合を介した多くの謎解きに挑戦したくなるものですよね。
1本でも多く過去の猪木動画がアップされることを祈って、これからも猪木ウォッチングを続けていきましょう。
というわけで、本日の試合はこちら。
カウントアップしていくファイナルカウントダウンは3戦目を迎えます!
今回の対戦相手は…“喧嘩屋”ジェラルド・ゴルドー!
異種格闘技戦と大々的に銘打っていませんが、ピリピリとした危険な香りがする見どころ多い試合になっています!
喧嘩屋
私たちプロレスファンにとって、ジェラルド・ゴルドーは「ヤバイ選手」として名高いですよね。
ヤバさの根源はUFC1でのテイラ・トゥリ戦で放った顔面蹴り(ゴルドーの足の甲が相手の歯にめり込んだ!)であったり、VALETUDO-JAPANの中井祐樹戦では容赦ない目つぶしで片目失明に追いやった反則攻撃でしょう。
いわゆる1.4事変の乱闘では、数日前にシングルマッチをしたばかりなのに用心棒的に小川直也のセコンドに付いていますし、その際新日勢が誰もゴルドーに手を出さなかったことが彼のヤバさを裏付けるエピソードにもなっています。
元々は空手の選手だったゴルドーがプロレスの試合に絡み始めたのは第二次UWFの対前田戦からだと思われますが、キャリア後半はZERO-ONEマットで橋本真也ともシングルマッチで対戦していますので、立ち技系や総合格闘技からいわゆるフィックストマッチまで幅広く対応していた選手ですね。
ただ、数々のヤバい試合の実績がフックになっていて、プロレスの試合でも観客をヒヤヒヤさせてくれる稀有な選手でしたよね。平たく言うとちゃんとそこに「闘い」があるというね。
プロレスは上手いとは言えないんでしょうけど、異種格闘技戦のリアリティを存分に引き出してくれる選手であることは間違いないでしょう!
そんなアブないゴルドーと、正真正銘のリアルファイトを経験したアントニオ猪木が相まみえますが、時期的にはUFC1後/中井戦前というタイミングですので、日本のファンには「ヤバい選手」というよりは「前田に負けた選手」という認識の方強かったかもしれません。
とにもかくにも、猪木はUFC1準優勝のジェラルド・ゴルドーとどのように戦ったのでありましょうか!
試合展開
猪木のセコンドは当時の付き人であろう石澤(ケンドー・カシン)。INOKI FINAL COUNTDOWN時代に付き人だったという経験は彼にとって大きい遺産ですよね。
ゴルドーは和彫りの刺青が入っていて、どこからどう見ても怖い!まさに用心棒の出で立ち。オープンフィンガーグローブを付けていないので、ルール上では顔面パンチは認められませんね。
ゴングと同時にゴルドーはじわじわと猪木へ詰め寄り距離を縮めていく。遠慮なくローを打ち込んでいくゴルドーに対して、猪木は構えを低くして、ゴルドーの腕と足のあたりへ視線を落とし打撃を警戒します。
それでもバシバシ決まるゴルドーの蹴り、かろうじてカットしているようにも見えますが流れ的には防戦一方の猪木。
なんとしても組み付きたい猪木は、打撃のカウンターを狙って抱き着くようにゴルドーへ接触、転がしてバックをとってスリーパーを狙うも、残念ながらニアロープで逃げられてしまいます。ゴルドーは戦前からスリーパーには警戒していたようで、さすが一筋縄ではいきません。
しかしロープブレイクの離れ際も猪木は自身の手首を相手の頬骨に押し当てるキラーテクニックで相手を牽制。こうした細かい所作に「闘い」がしっかりと垣間見えます。
両者スタンディングの状態に戻り、今度は厳しい正拳突きを猪木に容赦なく打ち込んでいくゴルドー。これは痛い!
ゴルドーの蹴り足を掴んで倒そうとするもゴルドーにガブられた猪木、すぐさまそこからクルリとひっくり返し再びスリーパーを狙うもまたもやニアロープ。ゴルドーの試合運びなのかたまたまなのか、猪木はスリーパーを極めきれません。
三度スタンド状態になった両者、ゴルドーは猪木をコーナーに詰めていきますが、猪木が誘っているようにも見える。風車の理論の実践なのかと思った矢先、ゴルドーの正拳突きが猪木の胸や肩に突き刺さる!
猪木の皮膚へ容赦ない喧嘩屋ラッシュ(ファイプロ風)!これは厳しい攻撃!
苦悶の表情で体をうずめる猪木、勝機とみたかゴルドーは後ろ回し蹴りを狙いますが、猪木はこれを避けてさっと背後に回り、コブラツイストような態勢へ!
ゴルドーは猪木の頭を抑えて激しく抵抗しますが、左手首をゴルドーの喉元へ潜らせると、それに嫌がったゴルドーはすぐに一本背負いを仕掛けます。
それでもチョークを離さなかった猪木が一気にスリーパーへ!
ゴルドーは即座にタップアウト、スリーパーにこだわった猪木が一瞬の逆転劇で勝利を収めました!
(タップしているのにも関わらずチョーク気味のスリーパーを離さないキラー猪木がここでも健在!)
ワークとシュートはわきまえる
短い時間かつ猪木がほぼ防戦一方な試合でしたが、相手が相手ですし緊張感がある見ごたえのある試合でした。
後々に出てくるベイダー戦なんかもそうですが、晩年の猪木はこうした一瞬の逆転劇が多く、ファイトスタイルに大きな変化がありましたね。ジョジョ風に言うと(なんでジョジョ風)「闘いの年季」ってやつじゃ!
ゴルドーは猪木相手にどうやって戦えばいいのか、あまりに猪木が受けに回るから攻めあぐねているリアクションもありましたね。
猪木的には「気にせず攻めてこい」といった心持だったのかもしれませんが、後半になってゴルドーの正拳がビシバシとヒット。途中から試合運びを変えたようにも見えますが、容赦ない厳しい打撃がゴルドーの魅力でしょう。
ゴルドーはアブない選手には間違いないですけど、フィックストマッチと割り切ればシュートっぽい仕草はないし、しっかり役割を果たせる選手なんでしょうね。(前田戦に関しては前田のふるまいに結構怒っていましたけど)
フィニッシュへのきっかけ
残念だったのはフィニッシュへのきっかけが回し蹴りだったことでしょうか。前田戦ではゴルドーのハイキックを前田がキャッチし裏アキレスに捉えてギブアップ決着になりましたが、展開が似ているのはゴルドーにとって損だったような気がしますね。
前田戦と同じように蹴りをきっかけに負けてしまった、同じ轍を踏んでしまった、というのは猪木にもゴルドーにも得はなかったはず。まあシューター系の選手ですからフィニッシュへの流れは仕方ないのかもしれないですけどね。
ともあれ、随所に晩年猪木の魅力が詰まった名勝負だったと思いますので、未視聴の方はぜひチェックしてみてください!
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