【グルマンくんの原型】フレッシュジャンプの読み切り漫画『喰いだおれ野郎』を紹介!

こんにちは。アツコアツオです。

漫画家ゆでたまご先生を研究する【ゆでたまご研究所】へようこそ。

今回は、キン肉マンの連載終了後、月刊フレッシュジャンプに掲載された、読み切りグルメ漫画を紹介しましょう。

グルマンぐんの原型ともいえる『喰いだおれ野郎』です!

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『喰いだおれ野郎』

喰いだおれ野郎』は1988年7月の月刊フレッシュジャンプに掲載された作品です。

時期的には『キン肉マン』の連載終了後、鳴り物入り開始した『ゆうれい小僧がやってきた!』も終了してしまい、『闘将!!拉麵男』連載の合間に書かれた読み切り漫画です。

キン肉マン』終了後、緩やかにスランプ時期に入っていくゆでたまご先生ですが、この『喰いだおれ野郎』は知る人ぞ知るグルメバトル漫画ですね。

また、ゆでたまご先生の伝説的漫画『グルマンくん』のプロト版ともいえる内容になっています。

掲載されているコミックス

喰いだおれ野郎』を読むことができるコミックスは、ジャンプコミックスのゆでたまご短編集1『お~い!!マンガだよ~ん』しかありません!

フォークとナイフを握っているのが、本作の主人公マスヒロくんです。

『お~い!!マンガだよ~ん』を手に入れるには、ネットオークションやフリマサイトが現実的ですね。メルカリではたまに安い相場で登場しますから、気長にウォッチしてみてください。

高めの相場でも良ければ、ヤフオクだと割と手に入れやすいでしょう。

『喰いだおれ野郎』の内容

©ゆでたまご/集英社

舞台は飯盛小学校。5年1組のマスヒロは食には徹底的にこだわる天才グルメ少年。いつも高級スーツを身にまとっています。

給食が終った午後の授業中、眠気には再び食べることが一番と自作の串刺しハンバーガを頬張ります。

同級生の田部代さんに、どこのハンバーガーチェーンのものか聞かれただけで、一方的に説明口調で幕して立てていきます

偉そうすぎるよマスヒロ!

©ゆでたまご/集英社

食に対する熱い思いはわかるんですけど、ウザイね…。

そんな時、親が高級フランス店を営んでいる三ツ星吟味が「ハンバーガーなんかしょせんB級の食い物だ」とディスってきます。

©ゆでたまご/集英社

特別招待券ってキミ職権乱用やないかい!

マスヒロは三ツ星に「特別招待券なんていうけど、そうせ客に出したあまりだろう」と、こちらも徹底的に侮辱していきます。

お互いに大人げない口げんかの応酬になりますが、ここで授業終了のチャイム。

授業中やったんかい!というツッコミもほどほどに、先生が翌日の林間学校にはお弁当を忘れないようにと生徒に通達したところ…

そうだ!弁当だ

一体なにが「そうだ!」なのかまったくわかりませんが、マスヒロと三ツ星はそれぞれ弁当を作って勝負することになりました。

©ゆでたまご/集英社

弁当デスマッチとは、これまた言葉の意味はわからんがすごい自信だ~っ

なにはともあれ、友情のシェイクハンドでゴング!

マスヒロはたった一人で弁当作りに励みますが、一方の三ツ星は父親の料理店「モキシム」のシェフに作業を手伝わせ当日を迎えます。

林間学校の当日。マスヒロは投身の2倍はあろうかという木箱を背負って登場…。弁当作り以前に梱包箱の準備にもかなり苦労したことでしょう

©ゆでたまご/集英社

でもって、対する三ツ星は「モキシモ」のスタッフを引き連れて登場。人に運ばせてずるいよ

©ゆでたまご/集英社

雌雄を決する以前に、三ツ星はプロデュースしただけで、実は全然作っていません(笑)子供の相手もしないといけないシェフがかわいそう!

そして、まずはマスヒロのスペシャル弁当が登場!

木箱の中にはナント鉄面ライダーが直立している弁当がーっ!

ていうかこれは”弁当”なのか?!

©ゆでたまご/集英社

対する三ツ星の弁当もぶっ飛んでます。

パンで作られたF1ラジコンカーとローストビーフで作られたF1ラジコンカーが走りながら空中で合体!

その名も、「F1グランプリ弁当」!!

©ゆでたまご/集英社

なんとパンにはラジコンが仕込んであって、走りながら分離してローストビーフを挟み込んでしまいました!

見た目だけではなく、ギミックでも楽しませる三ツ星。グム~っなかなかやるな三ツ星クン!

勝負あったかと思いきや、いざ実食となったとき、F1グランプリ弁当から異臭が…。なんと炎天下のため食べ物が傷んでしまったのです!

そのころ、マスヒロの弁当は少し凍らせておいた分、太陽の熱でだんだんと解凍されていくではありませんか!

©ゆでたまご/集英社

三ツ星はマスヒロの料理にかける細やかな愛情に潔く負けを認めるのでした。

まとめ

いかがだったでしょうか?

32ページほどにまとめられた、ゆでたまご先生の初グルメ漫画。以前からずっと扱いたかった題材らしく、この後に数年の時を経て『グルマンくん』の連載へ帰結していくわけです。

それにしても、この『喰いだおれ野郎』の主人公マスヒロ、結構ヤな奴なんです(笑)食へのこだわりが強すぎて庶民的な田部代さんを馬鹿にするし、三ツ星に売られた喧嘩は全力で買っていく。それも難癖をつけながら…。

ライバル役の三ツ星は敵キャラの立場なのでヤな奴なのは仕方ないとして、マスヒロの性格はいけ好かない!そもそも全身ヴィトンらしき服装ですからね(笑)

この辺は、のちの『グルマンくん』では主人公のキャラクター設定が改善されていますので、本作よりもすんなりと読みやすいと思いますよ。

グルマンくん』は追って紹介するとして、今回も『お~い!!マンガだよ~ん』掲載版の巻末にあるゆでたまご先生の作品解説を引用して、この項を終えましょう。

昨今のグルメ漫画は、大人たちに興味のある高級料理を題材にしたものばかり。そこで子どもたちに一番身近なお弁当にスポットを当てたのが、この作品です。奇想天外なお弁当を、色々考えるのは、楽しい作業でした。

『お~い!!マンガだよ~ん』巻末コメントから引用

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