新日本プロレスワールド【NJPW今日は何の日】1984年1月27日:愛知県体育館/1分15秒の衝撃…はない!ブッチャー対アレンの激早試合

こんにちは。野良プロレスコラムニストのアツコアツオです。

金曜日は闘いのワンダーランド!

毎週金曜日にお届けする『NJPW今日は何の日』のコーナーです。

新日本プロレスワールドのアーカイブにある過去の試合から、アツコアツオが独断と偏見で選んだ1試合を紹介します!

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1月27日は何の日?

今回は、1984年1月27日、愛知県体育館で行われたこの試合をテーマに考えてみることにしましょう!

アブドーラ・ザ・ブッチャーバッドニュース・アレン、黒人外国人同士の対決。

試合時間はナント1分15秒

すぐに終わった試合ですが、振り返っていきましょうか。

両者の遺恨

ブッチャー&アレンは元々タッグを組んでいたようですが、どうやら同年1月6日の後楽園ホール大会で仲間割れしているようです(その試合も新日本プロレスワールドのアーカイブにもあります)。

今回の試合はその遺恨決着戦として組まれたようですが、まあこれも新日本プロレスらしい不透明決着。裁定はアレンの反則負けということですが、そもそもの遺恨が弱いよ!といいたくなるような背景で、インスタント遺恨マッチともいえそうです。なんせ、両者の遺恨めいたストーリーについて書籍類で調べても、まったく触れられていないんですよ。

そんな意味でも、とりあえず作った因縁で試合をしている、という印象がぬぐえませんでした。

それにしても、バッドニュース・アレンのビジュアルが、まさに”黒い猛牛”の異名の通り筋骨隆々で、すごくかっこいいです。

試合激早展開

試合で繰り出した技らしい技は、ブッチャーの地獄突き程度…。

試合開始すぐ、ショルダータックルで吹っ飛ばされたアレンは、さっそく場外リング下でビール瓶取り出し、その瓶を割ってその破面でブッチャーの額を攻めていく。ブッチャーに流血は付き物、古舘伊知郎曰くブッチャーに取っての流血は「闘いの潤滑油」らしいですが、それにしても展開が早いです。

試合はアレンの反則負けと裁定が下りますが、ここからがけっこう長い(笑)

ピーター(レフェリーのミスター高橋)早く止めてやれよ!と言いたくなるぐらい、両者のもみ合いがなかなか収まらず、試合が終わったのにずーっと自由にやらせている感じが、妙にのどかな雰囲気でもあります。(ヤングライオンが割れた瓶をホウキで履いているのものどかです)

全日本プロレスの外国人エースであったアブドーラ・ザ・ブッチャーですが、新日本プロレスでは今一つ弾けなかったようですね。ファンがイメージする”ストロングスタイル”とは対極にあるようなブッチャーのアメリカンプロレスを、新日本プロレスは持て余していたのかもしれませんね。

対するアレンは、モントリオールオリンピックの柔道銅メダリスト。新日本プロレスでは、引き立て役として外国人選手の名脇役パートナーに甘んじていましたが、メダリストゆえ真の強さは折り紙付きのはず。

そんなアレンが肉体の凶器をまったく使わずに、アメプロの象徴のようなブッチャーに対し、試合開始早々に凶器を探しに行くとは。さすがにどんなアングルや!といいたくなりますね。

新日本プロレスは、引き抜いたはいいけどブッチャーの使いどころを悩んでいたのかなと、フロント陣の苦心を感じさせる、そんな1試合でした。

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