こんにちは。野良プロレスコラムニストのアツコアツオです。
金曜日は闘いのワンダーランド!
毎週金曜日にお届けする『NJPW今日は何の日』のコーナーです。
新日本プロレスワールドのアーカイブにある過去の試合から、アツコアツオが独断と偏見で選んだ1試合を紹介します!
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4月21日は何の日?
今回は、1983年4月21日に蔵前国技館で行われたこの試合をテーマに考えてみることにしましょう!
前田明(当時はまだ”日明”ではありませんでした)がIWGP欧州代表として緊急凱旋の試合です!
この日は他にも長州VS藤波の名勝負数え歌や、タイガーマスクVSダイナマイト・キッドのNWA世界ジュニアヘビー級選手権なんかも行われていて、注目試合が目白押しです。
それらの試合は新日本プロレスワールドのアーカイブにもあったのですが、やはりアツコアツオは、より語られない方を選んで視聴します(笑)
というわけで前田明の凱旋試合を紹介しましょう。
IWGP各国代表者
1983年5月6日からいよいよ始まるIWGP決勝リーグ戦。
今ではIWGPというとチャンピオンベルトなんですが、当時は世界中で一番強い選手は誰かを決める世界規模のリーグ戦でした。IWGPは”インターナショナル・レスリング・グランプリ”の略ですから、世界レスリング王座ってな意味でしょうか。
最近IWGPベルトとIWGPインターコンチネンタルベルトが統合されて、世界(World)という名称に変わりましたけど、本来はIWGP自体の意味に”世界”が含まれていたわけです。
第1回IWGPの各テリトリー代表者を見ていきますと、
日本代表:アントニオ猪木、キラー・カーン、ラッシャー木村
米国代表:ハルク・ホーガン、アンドレ・ザ・ジャイアント、ビッグ・ジョン・スタッド
中南米代表:エル・カネック、エンリケ・ベラ
欧州代表:オットー・ワンツ、前田明
という新日本プロレスではお馴染みの面々。
ここでもやはりNWA勢は参加せず、ホーガンとアンドレが参加していることで何とか体裁を整えた、といったら失礼かもしれません。
いや、でもイギリスに海外武者修行中だった前田明が欧州代表なんだもんなあ。やはり世界規模のレスラー招聘に苦労していたことが垣間見えますよね。
凱旋帰国試合
ともあれ、5月スタートのIWGP決勝リーグ戦に先んじて、約1年間の武者修行を追え前田明が帰国します。
前田曰く「3年ぐらい行かないと何も変わらない」のだそうで、急遽呼び出された格好での凱旋帰国となりました。帰国する直前、のちにUWFで同志となる高田を帯同して、アメリカのカール・ゴッチへ訪問しトレーニングをしたようですね。
スパークリング・フラッシュというニックネームを引っ提げて帰国した前田の対戦相手は、白人外国人選手のポール・オンドーフ。
あまり資料がないのですが、新日本に4度来日した後、当時のWWFに参戦し「ミスター・ワンダフル」の異名で大活躍したようです。1985年のレッスルマニア1ではハルク・ホーガンとタッグで対決し一時代を築き、またWWE殿堂入りも果たしており新日本参戦後に大成しているレスラーですね。
試合内容
前田は赤いガウンに黒いパンツとシューズで、猪木に見まがう出で立ち。長身と甘いマスクで色気を感じさせる風貌でかなりカッコイイ。セコンドには師匠であるカール・ゴッチに付いています。
試合が始まると、前田はチキンウィングからグラウンドへの展開へ持ち込むなど、腕を極める関節技を中心にオンドーフを追いこんでいきます。
一方、オンドーフはエルボーなどでペースを掴もうとしますが、ロープに走っての攻撃もカウンターのアームホイップで切り返されたり、フロントスープレックスで迎撃されたりと、なかなか突破口を見いだせません。
果敢に攻める前田は、解説の櫻井氏曰く「秘密兵器」というフライングニールキックが炸裂。打点が低く戸惑ったオンドーフが不格好な受けになってしまいますが、前田はすかさずリバースチキンウィングの体勢からダブルアームスープレックスホールド!
…あっけなくカウント3を奪いました。試合時間5分以下です!
実況の古館氏曰く、決め技はスパークリングスープレックスであるということですけど、この名称はあまり浸透していませんね。
前田の凱旋帰国試合&IWGPに向けての景気づけ試合であったのは明白ですが、それにしてもポール・オンドーフはまったく良いところがないまま、あっさり負けてしまいました…。
試合後、リング上でインタビューに応じる前田に、敗者のオンドーフが握手を求めるシーンがありますが、もう少し長く試合を見たかったですね。(ポール・オンドーフの試合で新日本プロレスワールドのアーカイブにあるのはこの試合だけです)
その後のIWGPで…
前田はこの後、IWGP決勝リーグでアントニオ猪木とのシングルマッチが実現します!初対決であるのは間違いないのですが、もしかしたら最初で最後のシングルマッチなのでは?!
この試合は新日本プロレスワールドのアーカイブにありますので、気になった方はぜひチェックしてみてください!
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