新日本プロレスワールド【NJPW今日は何の日】2019年3月10日:レアカード実現!?NEW JAPAN CUP2019で初対決の天山VS田口!

こんにちは。野良プロレスコラムニストのアツコアツオです。

金曜日は闘いのワンダーランド!

毎週金曜日にお届けする『NJPW今日は何の日』のコーナーです。

新日本プロレスワールドのアーカイブにある過去の試合から、アツコアツオが独断と偏見で選んだ1試合を紹介します!

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3月10日は何の日?

今回は、4年前の今日、2019年3月10日に尼崎市記念公園総合体育館で行われたこの試合をテーマに考えてみることにしましょう!

新日本プロレスの春の祭典、NEW JAPAN CUPで初実現した異色の対決です!

NEW JAPAN CUP

NEW JAPAN CUPとは2005年に第1回大会が開催されてから、今もなお続いている春の祭典ですね。

夏のG1クライマックスはブロック制の総当たりリーグであるのに対して、春のNEW JAPAN CUPはトーナメント形式。そのため、1度も負けることが許されない戦いでもあり、近年は無差別級でヘビー/Jr.ヘビーが入り混じっているのも特徴のひとつ。

今回紹介する2019年大会の1回戦:天山VS田口は、お互い階級が異なるため、実にNEW JAPAN CUPらしい組み合わせといえますね。

七変化レスラー、田口

田口のこの日のコスプレ(といっていいのかな)は、ラグビー日本代表を模した田口ジャパンスタイル。

田口は同期入門の中邑や後藤から、身体能力の高さや卒なく練習や雑用をこなすことで一目置かれていたし、デビューまもなくチャンスにも恵まれて、順当にキャリアを駆け上がっていった印象があります。

プリンス・デヴィット(現WWEのフィン・ベイラー)とのタッグチーム:APOLLO55で、東スポプロレス大賞の年間最高試合賞を受賞したことが”ただの正統派レスラー”としてのピークだったんだろうと思います。

素晴らしいレスラーですし華もあるんだけど、ポスターの中心になる選手ではないかなって、ずーっと感じていました(失礼!)。なんですけど、KUSHIDAに挑発され始めてから、理性のタガが外れたように本来の田口らしさが覚醒し始めました(笑)

オーマイ&ガーアンクルという謎のポージングに始まり、同期中邑のパクリ芸「オヤアイ」や「ギタる」「ケツイェ」に続き、サッカー日本代表に便乗した「田口ジャパン」、そしてそれから派生した原監督風の「田口ジャパン」に続き、果てはラグビー日本代表の「田口ジャパン」…。

確か田口本人も”ゼロから生み出すのは苦手”と語っていましたし、ここはひとつ『田口隆祐七変化』と表現しておきましょうか。

相手を模写するという絶妙なパフォーマンスを試合中に硬軟織り交ぜながら、確かな実力はあるけど、ちょっとコミカルなレスラーの位置を確固たるものにした田口。

EVILと対戦するときは釜を持ってきて目の下を黒く塗ってきたり、本間と対戦するときは”電動こけし”という放送コードに引っかかりそうな特別技を繰り出したり…。

対戦相手を存分にいじっていきますので、いつも観客を楽しませてくれますね。地方巡業なんかだと特に盛り上がるでしょうね。

そして、今回紹介する試合の対戦相手は天山広吉。…ぜったい技をパクるに決まっている

試合展開

天山の入場中、ずっとモンゴリアチョップの練習をしていて(by解説の岡本記者)、まさか試合前からパクっているとは…。ゴング直後も腕を振りまくってウォーミングアップ。そして、さっそくモンゴリア式ヘッドロックを繰り出します。

対する天山は、田口のパフォーマンスである腰クネポーズで挑発していきます。やはり階級差があるためか、天山優位が続いてしまい、得意のヒップアタックもすかされて、さらに田口のケツにモンゴリアンチョップを見舞っていく。VS田口の相乗効果で、天山の方が挑発しまくりでイキイキしてますね。

コーナーマットへ振られた瞬間、カウンターのヒップアタックが炸裂し、さらには各種ケツ攻撃を織り交ぜて田口が反撃開始。しかし、ブレーンバスター3連発のスリーアミーゴスが阻止されると、またまた天山ペース。天山は得意技アナコンダバイスで田口をぐいぐいと締め上げていきます。エスケープした田口は、隙をみて丸め込み技でカウントを奪っていきますが、3カウントには至りません。

終盤になると一進一退の攻防に。田口が「オヤアイ!」と叫べば、天山はニールキックで迎撃し、大の字になった田口へダイビングヘッドバッドを投下。仕上げにと天山は必殺技TTDを予告して、田口を抱えたところ…。

田口は練習生時代のトレーナーである、木戸修の必殺技キドクラッチを繰り出して…カウント3!

なんとジャイアントキリングで、田口が見事天山を破りました!

普段は順当にヘビー級選手が勝つことがほとんどですから、この勝敗もNEW JAPAN CUPならではかもしれませんね。

試合後、本隊同士の2人はクリーンにノーサイド。田口は珍しくタグダンスで試合を締めました。

この試合、なんてことはない1戦なんですけど結構良い試合です。さすが実力者の両選手!コンパクトな試合の中でプロレスの楽しさをぎゅっと凝縮してみせてくれました!

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