新日本プロレスワールド【NJPW今日は何の日】2012年12月2日:初激突!中邑VS桜庭の濃密な前哨戦!

こんにちは。野良プロレスコラムニストのアツコアツオです。

金曜日は闘いのワンダーランド!

毎週金曜日にお届けする『NJPW今日は何の日』のコーナーです。

新日本プロレスワールドのアーカイブにある過去の試合から、アツコアツオが独断と偏見で選んだ1試合をご紹介したいと思います!

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12月2日は何の日?

今回は2012年12月2日、愛知県体育館で行われたこの試合をテーマに考えてみることにしましょう!

2012年のG1クライマックス最終戦に乱入してきた桜庭和志と柴田勝頼。神戸→両国→大阪と徐々に闘いのボルテージが上がってきた中で組まれた、東京ドーム直前の一戦です。

中邑真輔と桜庭和志が初遭遇

どんな試合だったのか、振り返っていきましょう。

喧嘩、売りに来ました

2012年のG1クライマックス最終戦に突如乱入してきた桜庭と柴田。桜庭はおそらくUWFインター以来の登場で、柴田にとっては古巣マットへの久しぶりの登場となりました。

桜庭和志は言わずとしてた日本MMA界のスーパースター。PRIDEマットでの活躍は目覚ましく、グレイシーハンターの異名をとり数々の名勝負を繰り広げ、米UFCにも殿堂入りした総合格闘家です。

また、元々はUWFインターナショナルというプロレス団体の出身で、若手の頃「激突!!新日本プロレス対UWFインターナショナル全面戦争」に参戦した際は第一試合に登場し、永田裕志&石沢常光と対戦しました。この第一試合は興業全体の対抗戦ムードを引き締めるほどの、緊迫感がある試合でした。

そして、柴田勝頼は元々新日本プロレスのプロレスラー。棚橋弘至と井上亘(引退)と同期入門、真壁より後輩で中邑よりは先輩という世代です。

2000年代初頭に中邑&棚橋&柴田の当時若手の3人で「新闘魂三銃士」として売り出されたり、魔界倶楽部というヒール軍団のマスクマンとしても活躍しました。狂犬レスラーや喧嘩ストロングスタイルなと呼ばれ、バチバチ痛みが伝わるプロレスと武骨なファイトスタイルで人気があったのですが、新日本プロレス暗黒期の時代に自身が追求するプロレスラー像に悩み退団してしまいます。

そして新興プロレス団体(ビッグマウス)などを渡り歩き、紆余曲折を経て総合格闘技のリングに上がり始めます。そこで、船木誠勝や桜庭和志、石沢常光(ケンドー・カシン)たちと出会い行動を共にしていました。

プロレスにルーツがある桜庭と元新日本プロレスの柴田が、当時完全に上昇気流の渦中にあった新日本プロレスに殴り込みをかけました。

おそらく、格闘技界にもコネクションがあった新日本プロレスオーナーであるブシロード/木谷氏が仕掛けたものだろうと推察しますが、”興行としてのプロレス”が華々しく成功している中で、プロレス=格闘技という見方でヒリヒリする闘いをリングに持ち込むという意味では、オールドファンも納得できるブッキングだったんだろうと思います。

超濃密な13分

新日本プロレス参戦後は、井上&高橋広夢(当時ヤングライオン)や真壁&井上との対戦を経て、桜庭は2013年イッテンヨン東京ドーム大会で、当時IWGPインターコンチネンタル王者:中邑とのタイトルマッチが組まれ、本試合はその前哨戦となりました。

中邑に帯同するパートナーは石井智宏。プロレス的な強さに加えて、解説のGKによるとWAR時代に総合格闘技の経験もあるという、頼もしいパートナーです。

試合は石井VS柴田のマッチアップでスタート。序盤は互いに打撃の応酬で、張手やエルボー、ヘッドバトでお互い意地をぶつけていきました。徐々に柴田の押し込むようなエグいエルボーで石井が押し込まれ、ヘッドバットなどたいこうするもで防戦が続きます。押し込んだコーナーで柴田が桜庭に交代し、その隙に石井も中邑にタッチ、ついにイッテンヨン前哨戦の幕開けです。

中邑も総合格闘技の経験があり、間違いなく腕に覚えのある選手。タックルやグラウンド技を中心に両者体を合わせていきます。対峙するとやはりかなりの対格差がある。桜庭はミドル級のウェイトで中邑に対して二回りぐらい小さい。この階級を越えた闘いもプロレスの魅力のひとつですよね。

ファーストコンタクトを終え、中邑は石井にタッチ。石井は桜庭に掌底で押し込まれながら攻め込まれ、桜庭は再び柴田と交代。柴田は膝蹴りを中心に打撃で攻めていきますが、両者バックドロップ合戦の後再び桜庭にタッチ。桜庭&柴田のタッチワークが良くて、石井が捕まってしまう流れが続きます。

一方で中邑は切り込み隊長である石井に試合を任せているという印象で、桜庭のグランド殺法に対して石井はパワー勝負で対抗するも、最後は飛行機投げ→腕ひしぎからのチキンウィングアームロックでギブアップ。前哨戦は桜庭&柴田組に凱歌が上がりました

試合は約13分で終了、中邑と桜庭の接触はほんの一瞬の出来事で、お披露目程度の顔合わせになりましたが、逆にイッテンヨンでのシングルマッチに向けた妄想膨らむ前哨戦になったのではないでしょうか。

柴田の遅咲きプロレス道

試合後すぐに真壁が乱入してきて、同じくイッテンヨンで対戦が決定している両者はつかみ合いの乱闘になります。次の試合に向けて対戦ムードを高めていくうえでとても良い仕掛けですよね。さすが真壁、自身が試合に絡んでいなかったにも関わらず観る者の期待値を上げてくれます。

そしてなにより、試合中に中邑と柴田がほとんど絡まなかったのも良いですね。当時の新日本プロレスはどんどんと新しい参戦選手がやってくる状態でしたが、テーマを持って試合のアングルやストーリーを作っていき、あせらずにひとつずつきちんと消化していく流れが素晴らしい

中邑x柴田は先の通り新闘魂三銃士という過去の因縁もあるわけですが、桜庭&柴田が乗り込んできたときに、まずは柴田の同期である井上と対決し、そして先輩であった真壁との対決に挑むという、ひとつづつ歴史を振り返っていく非常に丁寧なストーリーだと思いました。

選手層の厚さといろいろな余裕がなせる業でしょうか、柴田という素材を一瞬でしがむのではなく、長尺で柴田を活用していくという団体の方針も見え隠れするマッチメイクですよね。

柴田は若くして新日本プロレスを去ってしまったため、まずは外敵という立場で古巣マットへの帰還を果たした後は、同級生である後藤洋央紀との桑名対決&タッグ新闘魂三銃士の棚橋や中邑との邂逅第三世代越えなど様々なテーマが残されていました。

そしてそれらをひとつづつ消化した後、ついに時のIWGP王者であるオカダにたどり着いたのです。

残念ながら試合には敗れてしまったものの、激しくて熱いベストバウト級の激しい試合をみせてくれました。しかし試合後に控室に戻る途中で急性硬膜下血腫で倒れてしまい、緊急の開頭手術から長期欠場となってしまいました。現在は復帰したもののセミリタイア状態になっており、新日本プロレスマットで柴田のスタイルや存在は異彩を放っていたためとても残念でなりません。

今考えると、もっともアントニオ猪木のストロングスタイルに近い選手だったのかもしれません。

桜庭のシュートサイン

といっても、AKB48の楽曲ではありません。プロレスでいう”シュート”とは、(こういう言い方は嫌いなのですが)予定調和の試合ではなくガチンコや真剣勝負を指す隠語で、”シュートサイン”は手をピストルのような形にして示します

要は、「ガチでやろうぜ」「ガチでやるからな」「ガチでやれ」という意志表明なのです。

試合後、桜庭は中邑に握手を求めますが、中邑はチラリと一瞥しただけで握手せず引いてしまいます。

それを追いかけた桜庭の手は…

©キングオブプロレスリング

これぞまさに”シュートサイン”ではないですか?!

桜庭の両手はバンテージでぐるぐる巻きになっていますから、自然とこの形になったのかもしれません。

はたまた桜庭は相手への心理戦として、試合への動揺を誘うために、あえて「ガチンコ」を意味する形を作ったのか…。

真意のほどはわかりませんが、少なくとも、この指の形だけでイッテンヨンでのシングルマッチに対して俄然妄想が膨らむ仕掛けになりました。

私は、2013年イッテンヨンの中邑VS桜庭の一戦を東京ドームの遠い遠い席から生観戦したのですが、久しぶりに勝敗が読めない試合というか、緊張感があって一瞬たりとも気を抜けない試合を見たなあという充実感を感じたとこを覚えています。

もちろん、この試合も新日本プロレスワールドで視聴可能ですので、是非続けてみてほしい一戦です!

著:週刊プロレス, 編集:週刊プロレス
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