この記事はプロモーションを含んでいます。
プロレス書籍をアーカイブするプロレス図書館へようこそ。
アツコアツオが読破したプロレス書籍をまとめています。
本日の一冊はコチラ。
証言 橋本真也 小川直也、佐山聡、蝶野正洋らが語る破壊王と「1.4事変」の真相



1.4事変の“最後の当事者”小川直也が、ついに重い口を開いた…のか?
だいたいプロレスファンにとって、小川直也に期待しても無駄なことは多くの人が知っている通り。総合格闘技での活躍はさておき、プロレスという格闘ロマンにおいては、見る者の期待にまったく応えられなかったレスラー、と表現すると言い過ぎだろうか。
橋本との抗争を終えた後のVS健介、VS長州&中西、ハッスル、そして晩年の藤田戦まで、不透明決着かショッパイ試合ばかりだったではないか(小川の力量以前に、政治的な引力があったであろうことも含めて、であるが)。
思えば、小川が光輝いた瞬間にはいつも橋本がいた。
VS橋本であったり橋本と組んでの対全日本であったり。その流れで行き着いたVS川田は素晴らしい試合だったが、橋本が作った流れだったし、川田のリードによるところが大きいことは間違いない。
小川に期待しても無駄なことは、「1.4事変の真相を語っておきたい」といって始まったYouTubeチャンネルでも実証済みで、未だに真相を語る気配はない(いや、本人的には語ったつもりなのかも)。
予想していた通り、本書でのそれも期待外れであった(小川があまりに白状しないため、堀江ガンツ氏が関西テレビの番組での小川告白を引用する始末)。
別に暴露をしてほしいわけではない。だいたい事の真相は前作やGK著「子殺し」で大方明らかになっているわけで、各々で結論づける材料はふんだんに揃っている。
だけど、猪木の指令を受けてどう感じたのか、小川はなぜ猪木の指令を受けてあれほどの激しい攻撃に終始したのか、試合後には後悔したのか/それとも格闘技界のキャスティングボードを掴んだと自信を持ったのかなど、1.4事変の発生前後の本人の心情が知りたいのである。本書での話題の中心は、ZERO-ONE時代のバカ話が多くがっかりさせられるものだった。
とはいえ、本書がオススメでないかとい言えばそうでなかったりする。
目玉の小川、佐山、蝶野(話は面白いがやや語りつくされた感があるエピソード)よりも、ZERO-ONE勢の章が圧倒的に面白かった。
最側近だったオッキー沖田、ひょんなことから運営に参加することになった小柴嘉之(横浜倉庫)が語るエピソードは、愛すべき破壊王の憎みきれないジャイアニズム爆発で、またベンチャー団体の青春物語としても泣けてくる。前作の中村祥之氏の章と合わせてぜひ読んで欲しい。
プロレス界最後の豪傑、破壊王の晩年を知る重要なエピソードがちりばめられており、前作の続編としては「期待外れ」を除けば十分に読みごたえがあるだろう。
内容★★☆☆☆
赤裸々★★★☆☆
ケーフェイ★★☆☆☆
レア度★☆☆☆☆
必読度★★☆☆☆
一言コメント:
1.4事変はもうこれ以上の真説はでないでしょう…。

▼前作の紹介はコチラ。

今回紹介した本や激レア絶版本も、メルカリなら奇跡の出会いが待っているかも?!


コメント