【3冊目】今なお語らずにはいられない1.4事変の真相を追う!『証言 橋本真也 破壊王とアントニオ猪木「相克」の真相』

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証言 橋本真也 破壊王とアントニオ猪木「相克」の真相

そうこく【相克・相剋】
対立するものが互いに相手に勝とうと争うこと。

そう、1.4事変はアントニオ猪木と橋本真也の争いである。

猪木による「新日本潰し」は世間への大仕掛けであり、壮大な謎解きであった。そして、橋本にとっては紛れもなく父親憎悪であり親離れのきっかけでもあった。

本書は「1.4事変」に関する関係者の証言をこれでもかとまとめまくったインタビュー集です。証言だけではなく造詣が深いライターが周辺情報もちゃんと補足してくれており大変分かりやすいです。

今なお我々プロレスマニアを惹きつけて離さない伝説のシュートマッチ。

とことん謎めいた事件ではありますが、だいたいの顛末はすでに明らかになっており、有識者やマニアにとっては結論付けられている面が多いと思います。

当の橋本は鬼籍に入っていますし、「仕掛けた」とされるアントニオ猪木は多くを語ろうとはしないままこの世を去りました。本書続編ともいえる最新刊ではついに小川が語っているようですが、個人的にはこれ以上の真相に近づくようなことはないと思っています(YouTubeチャンネルでも結局核心に迫ろうとはしていない!期待外れ!)。

当事者が語らない以上真相は藪の中ではありますが、本書には「底が丸見えの底なし沼」を覗きみるには十分な証言が多数収録されていますので、「自らが考え自分なりの結論を導いていく」には最適です。

個人的にはゴマシオ(永島のオヤジ)が気持ちいぐらいに「この試合は最初から無効試合と関係者の間では決まっていた」とのたまっていて最高でした(笑)

当日のルールミーティングを小川サイドが無視した、という定説がありましたので、個人的には「試合の結末を決めないまま両者はリングに上がっていた」のかと思っていましたが、ゴマシオ説によるとそうではなかった。

とすれば、(反則・乱入などで)両サイドが揉めて、何らかの形で終了のゴングが鳴らされることは決まっていたわけです。

当初の結末について他の関係者が触れる機会がなかったのですが、ゴマシオ証言が真実だとすると「試合は予定通り無効試合で終了したが、猪木がけしかけた小川がやりすぎちゃって、(コンディションが最悪な)橋本が怯んで手を出せなかった」んでしょう。

誰からも愛された破壊王(私も大好き)ですが、事件前はコンディション不良、選手会の金を使いこんだ疑惑、マッチメイク批判etc…新日本プロレス内で少し浮いていたともいいます。

「1.4事変」は猪木の仕掛けが発端ではありますが、政治・嫉妬・謀略・欺瞞、様々な渦の中でいろいろな出来事が重なり合って起きてしまった。しかも橋本真也という大スターが主人公であり、メジャー団体新日本プロレスの東京ドーム大会という語り継がれるにふさわしい条件もそろっているわけです。

とにかく570ページを超える大ボリュームなので読みごたえは十分。「1.4事変入門書」とは言えないかもしれませんが、プロレスに理解がある方ならきっと満足いただける1冊と思います。

内容★★★☆☆
赤裸々★★★☆☆
ケーフェイ★★★★☆
レア度★☆☆☆☆
必読度★★★☆☆

一言コメント:
小川さん!早く新日本プロレスワールドの映像使用許諾して下さい!


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