新日本プロレスワールド【NJPW今日は何の日】2013年4月7日:突如NWA王者襲来!ロブ・コンウェイに小島が挑む!

こんにちは。野良プロレスコラムニストのアツコアツオです。

金曜日は闘いのワンダーランド!

毎週金曜日にお届けする『NJPW今日は何の日』のコーナーです。

新日本プロレスワールドのアーカイブにある過去の試合から、アツコアツオが独断と偏見で選んだ1試合を紹介します!

※2000年の今日は『橋本真也負けたら即引退スペシャル』の日なのですが、残念ながら新日本プロレスワールドのアーカイブには関連する動画がありませんでした。小川直也の権利問題であるというウワサ(あくまで噂)がありますね。

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4月7日は何の日?

今回は、10年前の今日、2013年4月7日に両国国技館で行われたこの試合をテーマに考えてみることにしましょう!

WWEが世界を席巻した現在において、すでに過去の権威に成り下がってしまったNWAではありますが、とはいえ日本において”NWA”という3文字はまだまだ特別なものでしょう。

ジャイアント馬場の系譜を体験したことがある小島が、NWA王者に挑戦するというのもある意味では運命を感じますね。

NWAの権威とは

NWAとは、アメリカ本土を拠点に置くプロレス興行のプロモーターたちが形成していた同盟組織であり、純粋なプロレス団体とはちょっと違いますね。

いってしまえば、当時のアメリカマット界最大の互助会のようなものでしょう。各地方のプロモーターたちが”客を呼べる実力がある”レスラーをNWA王者を認定してアメリカ全土をサーキットさせ、集客の柱に据えていた、といったところでしょうか。

私の解釈では、アメリカ本土にはNWAに所属する各テリトリーを牛耳るプロモーターがいて、自分たち互助会が祭り上げたチャンピオンを権威付けしプロテクトしていた、という印象ですね。

新日本プロレスとNWA

ジャイアント馬場率いる全日本プロレスは当初からNWAに加盟しており、ライバル団体であった新日本プロレスは長きにわたってNWAに加盟させてもらえなかった経緯があり、要はプロレス王国の保守本流組織であるNWAからハミゴにされていたわけです。

全日本プロレスは新日本プロレスを貶めるために、ライバルが参加できないNWAを最大級に神格化したため、NWAチャンピオンなど豪華な外国人が参戦する団体のカラー付けに一役買っていたわけですし、とりわけ日本国内では「NWAチャンピオンはとにかくすごい!」という”常識”を与えるに至ったんじゃないでしょうかね。

対する新日本プロレスは、豪華外国人を参戦させるコネクションに乏しいことから、早期に日本人対決へ舵をきったり、またNWAのカウンターとして存在したWWF(現在のWWE)との提携を開始したりと、現在のジャパニーズプロレスの礎を築いたともいえますよね。

WWF台頭後は、買収されてしまいWCWが発足したことから次第に権威を失っていきます。90年代末期は、小川直也がチャンピオンだった時代もありますから、権威失墜と共に”金で買える王座”にまで落ちぶれていたのかもしれません。

NWA王者、襲来

余談はさておき、そんなNWAチャンピオンが2013年の新日本プロレスに襲来

プロレスを面白く・そして味わい深くみるためには、「今更地に落ちたNWAチャンピオンが、WWEを脅かすほどの存在になったニュージャパンにやってきても、はっきりいって格が見合わない!」などと、状況を冷静に分析し、純粋に現状を捉えてはいけません。

「あ、あのNWAのチャンピオンが新日本プロレスに参戦…これは是が非でも王座を奪取しないと!」とちょっと悪ノリでもいいからその幻想に乗っかった方が、圧倒的に楽しめるってもんです。

NWAの面々

王者のロブ・コンウェイは、アメリカンプロレスの胡散臭さを120%体現してようなレスラーで、私は当時ノリノリでこの新日本とNWAの抗争をみていました(笑)

逆三角形の肉体、ニヒルで挑発的な表情、そしてちょっと薄くなった髪の毛…最高のビジュアルですよ!

ダブルバイセップスでマッチョな肉体を誇示し、さらには老獪なテクニックまで持ち合わせているという、NWA幻想にぴったりなチャンピオンでしょう!

かつて存在したブシロードのカードゲーム『キングオブプロレスリング』にもロブ・コンウェイのカードがありましたので、タンスの奥から引っ張り出してきました!

©ブシロード/キングオブプロレスリング

調べるまでバックボーンは知らなかったのですが、ロブ・コンウェイはWWEでタッグチャンピオンになるなどメインストリームでもそれなりに活躍した選手のようですね。

そして、プロレスの試合に重要な装置であるセコンド陣も最高にイカしてます。ボディーガードというジャックス・ダンなる誰やねん系大型のレスラー。そして、いちいちカメラ目線でアピールしてくるブルース・サープ会長!

サープ会長はこの試合以降、どんどんノリが良いパフォーマンスなっていきますので、他のNWA絡みの試合もぜひチェックしてみてください!

試合展開

両者ともプロレスの基本を丁寧に見せつけるような、非常にクラシカルな試合展開。ショルダータックル合戦でお互いの肉体を鼓舞したり、コンウェイは大げさに見栄を切ったエルボードロップで小島を挑発していく。小島はNWAを意識してか、珍しく河津落としを繰り出して対抗していきます。

試合終盤、コジコジカッター(通常&雪崩式)でペースを掴んだ小島は、必殺のラリアットを狙いますが、ジャックス・ダンが小島の足を引き妨害されてしまう!場外ではセコンドの天山とダンが一触即発になりますが、邪魔をしたらすぐ腕を組んですまし顔になるジャックス・ダンが憎たらしい(笑)

その後、小島の正調ラリアットが完璧に決まりますが、ここでもダンがレフェリーの足を引きカウントを妨害、たまらず天山が蹴散らしにいきますが、ダンの返り討ちに遭ってしまいます。

そこで隙をみたコンウェイは小島にトーキックを見舞い、必殺のエゴ・トリップ!(ブレーンバスターに捕らえて、相手の足をトップロープへのせておいてのネックツイスト)

一撃必殺を喰らってしまい、あえなく王座奪取とはなりませんでした。

NWAとの抗争継続

おそらく、この試合がNWA勢初参戦(あくまで当時のNWA組織として)だったかと思うのですが、観客は声援を送ったらよいのかブーイングすればよいのか、最初は判断しづらかったかもしれません。ダンが介入してきてからは、彼らの悪役っぷりがはっきりわかってきましたが、初見では観客もレスラーも難しいものですね。

この後は約2か月後に中西が挑戦し、しばらく新日本プロレスのベテラン勢がコンウェイに挑んでいきますが、抗争継続するにつれてますます悪役然とした役割を全うしていくNWA勢、最高のアメリカンプロレスをみせてくれますよ

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