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燃えよ闘魂 アントニオ・猪木自伝



2025年は「昭和100年」と言われいまなお昭和レトロ的なブームが続いているが、今回紹介するのは今から50年前、1970年に刊行された元祖アントニオ猪木自伝、『燃えよ闘魂』だ。
猪木自伝の決定版であるその名も『アントニオ猪木自伝』が現在も版を重ねているいま、本書の(内容的な)価値はそう高くないかもしれないし、今更50年前の“自伝”にとやかく言っても仕方ないのかもしれない。
しかし、刊行された時期は猪木一連の異種格闘技戦が始まる以前の頃で、まだジャイアント馬場に挑戦表明していた頃のものなので、「次にやるときは絶対に勝つ!」などといったように、猪木のプロレス論は興行的な視点よりも勝敗的な視点に重点を置いて語っている。
読んでいてちょっと疑問に思ったことで、後ほど『アントニオ猪木自伝』で確認すると後年に語るのエピソードと異っている箇所がいくつかあった。(いや、それを指摘しようという気は毛頭ないが)
例えば、本書では幼少期の猪木のあだ名が「黄金バット」となっているが、『アントニオ猪木自伝』では悪ガキ大将のあだ名が黄金バットで、猪木はその舎弟だったということになっている。
また、幼少期の寛至少年はボーっとした性格だったようで、兄弟からは「ドンカン」と呼ばれていじられていたそうだが、本書ではそのエピソードは登場せず、どちらかというと豪傑なワンパク少年という印象を受ける表現になっている。
当時の猪木は現役バリバリ油の乗りきった時期であり、弱かった等身大の自分を明らかにするような自伝という真実性よりも、プロレスラーとしての脚色(カマセ)、猪木はかくあるべしといった印象操作やプロモーションの一部に利用した、とみるべきかもしれない。
そんな本書はストロング小林戦までの猪木ヒストリーをフォローしており、珍しく猪木自ら「思い出の名勝負」を語っている。猪木自身が試合を振り返ることは稀な気がするのでそういった意味では価値がある。
それから巻末にはビック対談も収録。太平洋戦争の30年ぶりの帰還兵である小野田さんとの謎の組み合わせと、鉄人&神様との超大物鼎談も収録。「明日試合する相手と対談するバカがいるかよ!」と猪木なら言いそうなものだが、翌日対戦するカール・ゴッチと料亭でリラックスした雰囲気で和やかな会話に応じている。
本書には漢なら痺れてしまう名言も頻発。令和になっても我々は燃える闘魂に魅了されるづけるだろう。
内容★★★☆☆
赤裸々★★☆☆☆
ケーフェイ★☆☆☆☆
レア度★★★☆☆
必読度★★★☆☆
一言コメント:
生きるということは闘いだ。闘いに生命を掛けるのは当然だろう(猪木談)
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